11月のアトリエ菊の花

アトリエ岡山(OKAYAMA)のヒゲ先生は、毎朝犬達の散歩から帰ると、空き地の雑草刈りに精を出す。ほっておくと里道がすぐ雑草に覆われるから仕方ないのと、自然相手の一汗が気持ちいいのだそうだ。
以前住んでいた人が植えていた植物や果樹が、家を倒したあとでも残っていて、雑草に埋もれながらも可愛い花を咲かせていたり、実をつけていたりする。
それをヒゲ先生は収穫物と称してテーブルに置いている。
ザクロの赤い実だったり、大きなどんぐりだったり、きれいな落ち葉だったり、菊の花だったり。

菊の花

雑草に埋もれた空き地に以前住んでいたのは、タバコをくわえながら草取りをして、甲高い声でしゃべる大阪のおばちゃんだった。
花が大好きで、通販で色々な種類の苗を買って植えていた。その苗の中で雑草にも負けない種類が残って咲いてくれているが、中でも菊は強い。

仏様が喜ぶ花とも聞くが、色と種類の多さと独特の香りで、花がなくなる季節に美しく咲いて楽しませてくれる。
大阪のおばちゃんは、少し解らない事が増え、大阪に行ってしまったけど、お酒好きで、ちゃらんぽらんだったけど、どこか子供のような自由さを持っていた。
菊の花のように、強く生きていてほしいもんだ。

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